を、読了
息子くんが生まれてからというもの、彼の存在自体はもちろんのこと、彼がいることで関わる場や時間が貴くありがたいもなあ、と感じている。
その中でも、とりわけたまらないのは保育園。
小さい子がたくさんの保育園に、朝つれていき、あるいは、夕方にお迎えにいく。
保育士さんから、今日はお友だちとこんなやりとりをしていた。
今日はこんなことが出来てた。
と、いうような話を聞きながら帰り支度をしたり。
すると、同じクラスの子がおもちゃを持ってきたり、話しかけてきたり。
息子くんは息子くんで、まだ帰らないと走って逃げ回る。
それを、靴下はいて帰るよー、と、追いかける。
なんと、平和な幸せか。
ありがたい。
と、言う日々なので、新聞でこの本の書評を読むやいなや、すぐにネットで近所の書店の取り置きを頼んだ。
(うちは、これがアマゾンよりも断然早い。とんでもなく便利なところに住んでるものだ離れられん)
お父さんと、2歳のももちゃん。
そして、そのまわりの子どもと大人たち。
その間の、日々の物事を事細かく丁寧に描き取る。
あたかも、子どもが、せんべいのカンカンに小さな宝物をたくさん詰め込んだように、小さな出来事たちがおさめられ。
そのひとつひとつは、かけがえのないキラキラ光る宝物のようであり、あるいは取るに足らない退屈な物のようでもあり。
しかし、お父さんの目線から、二度と再び来ない、そして、いつかは忘れてしまう、小さな子との尊い毎日を描いた、あまり例のない小説で。
読了後には、今の日々をより大切に生きようと改めて思うとともに、今の時代に今の職場環境で妻と息子くんとの毎日を過ごせる事が何度ありがたいことであるかと仏様を拝んでいます。
南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏。
