もはやアマチュア無線の話ではないが。
ゴールデンウイーク明けのニュースとして、海外から帰ってきた人が、円安で大変だったと語る姿が取り上げられていたが。
単純に円が安くなった、というだけではない要素もいくつか織り込まれた結果だよな、と思う次第。
この国がデフレか、ほぼインフレしない状態で20年以上足踏みしている中、よの先進国は、それぞれの経済圏の中でインフレしていたわけで。(だいたい1.8%〜2.5%/年ぐらい?)
なので、ドルにしろ、ユーロにしろ、単位通貨あたりの価値は下がり続けているはず。
20年前に10ドルで買えたものは、US$10 * (1.02)^20 ≒ US$15 ぐらいになっているはず。
大谷の応援に行って、ドジャース鉛筆6本セット9ドルで、孫には鉛筆2本ずつがお土産です、なんてインタビューに一瞬驚きつつも、さもありなん、とも。
この国のデフレが異常なんです。
似たようで違う話。
ゴールデンウイーク前に、ドイツに海外出張に行ってきました。
ハノーファーメッセの視察、という名目で。
かの国において、夕食をレストランで頂いたら、だいたいメインディッシュだけでもポテトとか付け合わせがついてて、十分におなかいっぱいになり。
それにビールを1、2杯つけると40ユーロくらい。6000円強である。
(全然高級店ではなく、むしろGoogleマップにはお手頃と書かれており、$マークはひとつだけのお店の費用感がそれ)
メッセ会場のキッチンカーでハンバーガーを頼むとハンバーガーだけで10ユーロ 1600円。
ポテトもつけると15ユーロ、2500円となる。
じゃあ、物価が高いのか。
と、いうと、必ずしもそうとはいえない様子。
この写真はスーパーで買ってきたある夜の夕食で。

サンドイッチ2ユーロ 330円
トマトこんなにいっぱいで1ユーロ 165円
ビール1.4ユーロ 231円
ハム1.9ユーロ 315円
ひとつひとつの値段は、実は、日本とそんなに変わらない。
なんなら、ビールとトマトはむしろ日本よりも安いくらいだ。
(少しハムは高い気もするが、その分うまいかったからトントンとする)
(ついで言うと、精肉なら日本よりもかなり安いです
じゃあ何が違うのか。
人件費だろう。
やはり、日本の最低賃金が安すぎるのだろう。
共産党みたいなことを言っているは重々承知だが、社会をカネがぐるぐる回って、最終的にみんな豊かになるのであろうから、あまりにも安すぎる最低賃金は、それだけでまともに生活できる水準までは上げるべきだろう。
それだけ給料が払えない企業体は存続していること自体がおかしいのだ(なされるべき価格転嫁がないのもニワトリタマゴで、法規制でどちらか片方を強制的に動かしさえすればあとは勝手に回っていくような気がするのは安直過ぎる考えだろうか?
同じようで違うような話。
ドイツで滞在した街の駅、コンビニみたいな売店で500mlの水を買うと2.8ユーロ 460円。
ほぼ同じようなものが、スーパーで買うと0.4ユーロ66円。(ここでも、人件費!
なのだが、この0.4ユーロの水、そのうちの0.25ユーロ 41円は容器包装のデポジット(容器を返すと返ってくるお金
なんと、中身の0.15ユーロ 25円よりも容器の方が高い!
(ちなみに先ほどのビールの値段も、缶に同じだけのデポジットがかかったうえでのもの
日本は水資源が豊富で、水と安全はタダ、と言われるほど原価はかからないはずなのに、どんなに安いミネラルウォーターでも500mlペットボトルが25円じゃ買えん!
じゃあ、日本での値段は、何の値段なのかしら。
(水商売の間でゆるいカルテルがありそうな気も
ちなみに、容器のデポジットは、スーパーに置いてる回収機にいれると返金みたいな形で帰ってきます。
普通に市民が返金することもあるでしょうが、これくらいデポジットのせてるなら子どもがこづかい稼ぎにペットボトル拾い回ったり、いやむしろ、ホームレス的な人が拾い集めても、日本で同じことやるよりも全然いい収入になるのでは?
それで街がきれいになるなら、(そして、それを遠回りに福祉的なものにつなげられるとするならば)日本でも5円10円くらいのデポジットはやるべきだと思うのですが、なかなかそうならないね。
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